1970年のマイルスを聴こう! -2-


MILES AT FILLMOREのジャケット・デザインについて考えてみた。

最初にこの作品が発表されたのは1971年1月、複数の写真が何枚も斜めにあしらわれた見開きジャケットによる2枚組LPで、その時代のマイルスの音楽を予感させてくれるものであった。



既述のLPのデザインに比べて、CD4枚組のアルバムのジャケット・デザイン(前号参照)は炎のようなイラストが描かれているが、いったい何を意味しているのだろう。「マイルスのアルバムだ!」という主張が伝わってこない。ディスクのデザインも原色に文字を書いただけ、こういうのを「味もそっけもない」と言うのであろう。


以前日本で発売された1969MILESにしてもLIVE AT THE FILLMORE EAST(March 7,1970)にしても、CBSソニーが作成したジャケット・デザインはそれなりに凝った作りになっていたと思う。

CDの時代になって「ジャケ買い」という言葉が死語のようになってしまったが、それでもデザインは楽しいに越したことはない。

(続く)
  

Posted by カフェおやじ. at 2015年01月11日17:26

1970年のマイルスを聴こう! -1-

早いもので、Miles Davisが亡くなって今年で25年目になる。

未発表だった作品も、没後20年あたりまではちらほら発掘され発売されていたが、もうそろそろネタが尽きたせいか、近ごろではマイルスの話題も出なくなってしまった。発掘されたアルバムとしてもMILES AT THE FILLMORE(4枚組CD)が発売されてからすでに2年近い時間が経ってしまった。それ以降、マイルスの作品として出回っているのは、ほとんど再発売ものばかり。もうネタは尽きてしまったのだろうか。
それでも、いつまでもマイルスの音楽を愛する私としては、フィルモア・ライヴの発売は大歓迎である。
このアルバムは、以前BOOTLEGでも発売されていたのでうち3枚はすでに持っているが、改めて買いなおした。BOOTLEGに比べると価格も安いし、やはり公式盤で揃えておきたい気持ちが優ってしまった。(続く)

  

Posted by カフェおやじ. at 2015年01月07日11:55